フィールドワークレポート
–セイコーマート–
早稲田大学大学院商学研究科
学期:2014春学期
科目:競争戦略演習
担当教員:井上 達彦先生
鄭雅方
2014.07.07
学期:2014春学期
科目:競争戦略演習
担当教員:井上 達彦先生
鄭雅方
2014.07.07
目次
一、はじめに
二、調査目的
三、調査方法
四、調査対象―セイコーマートについて
1、事業概要
2、セイコーマートのビジネスモデル
―「地域密着型の製造小売業」モデル
2-1 ビジネスモデルにある三つの特徴
2-2 原料調達
2-3 物流
2-4 さらなる安さの秘密
2-5 現在のビジネスモデル構築の背景
五、調査結果
1、店舗観察結果
2、三つの店舗の相対位置
3、各店舗サービスの比較
4、その他の比較
5、結論
六、終わりに
1、セイコーマートについて
2、今回のフィールドワークについて
七、参考文献
1、新聞
2、参考URL
二、調査目的
三、調査方法
四、調査対象―セイコーマートについて
1、事業概要
2、セイコーマートのビジネスモデル
―「地域密着型の製造小売業」モデル
2-1 ビジネスモデルにある三つの特徴
2-2 原料調達
2-3 物流
2-4 さらなる安さの秘密
2-5 現在のビジネスモデル構築の背景
五、調査結果
1、店舗観察結果
2、三つの店舗の相対位置
3、各店舗サービスの比較
4、その他の比較
5、結論
六、終わりに
1、セイコーマートについて
2、今回のフィールドワークについて
七、参考文献
1、新聞
2、参考URL
一、はじめに
今度井上大学院ゼミナール修士一年生の五人は6月20日から6月22日までの三日間に北海道の札幌及び小樽で春合宿を行った。合宿で普段のとおりに競争戦略演習をやったり、札幌中央卸売市場やセイコーマート店舗を見学したりして、いろいろな特別な体験ができ、充実な三日間を過ごした。
その中でも、特に6月21日に、北海道大学で開催される組織学会に参加し、株式会社セイコーマート代表取締役社長の丸谷智保さんの特別講演を拝聴し、その後、札幌駅の近くにある三つのセイコーマート店舗でフィールドワークを行うことができた。これから今回フィールドワークの調査目的、方法および結果、そして結論、感想について、述べる。
二、調査目的
今回の調査目的はセイコーマートのチェーン店のつぼた店、道庁前北店、大通ビッセ店を比較して、この三店舗の中で、どれが黒字の店舗か、どれが赤字の店舗かを明確にしたい。
三、調査方法
1、6月21日に組織学会に参加し、セイコーマート社長の丸谷智保さんの
特別講演を聴講し、セイコーマートの事業概要について理解する。
2、実際に三つの店舗に行き、店舗の運営状況を観察する。
3、インターネットでセイコーマートに関する新聞記事や他の情報を収集する。
4、今まで得た全ての情報をまとめ、観察結果を出す。
四、調査対象―セイコーマートについて
1、事業概要
セイコーマートは、売上高、店舗数ともに、北海道内では地域一位のコンビニエンス・ストアであるが、6月12日の北海道新聞により、サービス産業生産性協議会(東京)が発表された全国的な顧客満足度調査で、コンビニ部門でセブン―イレブンなどを抑えて4年連続の1位となった。同協議会はセイコーマートについて「オリジナルの店内調理品など、コストパフォーマンス(価格に比べた満足度)の高さが評価された」と説明する。セイコーマートは、1971年8月 セイコーマート1号店が札幌市で開店し、2014年5月末現在、全国合計で1,158店である(北海道1,058店、179市町村の内169市町村に出店、人口カバー率はおよそ99%だそうだ。関東100[茨城86店、埼玉14店])。一日に同店で買い物した客数が約65.1万人、年間の取扱アイテム数は9億個、会員数は400万人にも達した。また、同社は食品製造企業、農業法人、物流企業など31のグループ企業を持っており、従業員は約20,000人とのことである。
2、セイコーマートのビジネスモデル―「地域密着型の製造小売業」モデル
(以下は社長の講演及び小樽商科大学ビジネススクールのブログの記事に基づき、まとめた内容である)
2-1、ビジネスモデルにある三つの特徴
2-1、ビジネスモデルにある三つの特徴
セイコーマートの特徴は、北海道地域に特化している点、コンビニエンス・ストアでありながら、商品開発、調達、生産、物流、販売を1社のコントロールの下に行う製造小売業に近いビジネスモデルを構築している点、またそのビジネスモデルを支える高いサプライ・チェーンを構築している点の3つである。
2-2、原料調達
同社のビジネスモデルをユニークなものにしている要因の1つは、31のグループ企業の存在である。セイコーマートでは、グループ企業内で原料を調達することで、高い品質を維持しつつも無駄な部分を出さないことで、原料の高い歩留まりを達成されているとのことである。また、セイコーマートのプライベート・ブランド(同社での呼称は「リテール・ブランド」)の高い品質を支える要因としても、グループ企業内で原材料の調達から販売までのプロセスを行っていることが挙げられそうである。
2-3、物流
セイコーマートでは、1日250万個の商品が仕分けされ、180台のトラックの合計走行距離は1日4万キロ、なんと地球1周分とのことである。同社は、道内に6つの物流拠点を設け、さらに店舗ごとに商品を仕分けするための自動化を進めるなど、積極的な投資をされてこられたとのことだ。各店舗ではトラックの到着時間に合わせて、店頭への品出しのための人員配置を厚くしていることが多く、遅配があるとその間は手のあくパート社員が多くいることになり、余分な人件費が発生することなどからも、正確な配送の重要性に焦点を当てた。
2-4、さらなる安さの秘密
2-4、さらなる安さの秘密
セイコーマートはプライベート・ブランドが低価格に抑えられるため、工夫していた。100円惣菜のパッケージを例として説明する。同社では、「大切なのは中身」ということから梱包材のコスト・カットを徹底すべく、自社での開発と生産を行ったことにより、パッケージに必要なコストは約80%カットされたそうだ。またフタの無い構造にして、代わりにフィルムを貼るトップ・シールという構造にすることでも、原材料と生産のコストの引き下げに寄与しているということであった。
2-5、現在のビジネスモデル構築の背景
モデル構築の背景には、北海道での単身者世帯の増加と高齢化がある。北海道の1店舗当たりの支持人口は2,031人であり、都道府県別にみると最下位に位置していることに加え、また北海道の人口は減少しているものの世帯数は増加していることから、単身世帯が増えていることがうかがえるため、そこをターゲットとした商品の開発によって売上を伸ばそうというのだ。同時に高齢化の進む北海道では、年金生活者が増加し、所得は一定であるために、価格訴求が重要になる他、年齢とともに食品の消費量が減少していくことが見込まれる。
2-5、現在のビジネスモデル構築の背景
モデル構築の背景には、北海道での単身者世帯の増加と高齢化がある。北海道の1店舗当たりの支持人口は2,031人であり、都道府県別にみると最下位に位置していることに加え、また北海道の人口は減少しているものの世帯数は増加していることから、単身世帯が増えていることがうかがえるため、そこをターゲットとした商品の開発によって売上を伸ばそうというのだ。同時に高齢化の進む北海道では、年金生活者が増加し、所得は一定であるために、価格訴求が重要になる他、年齢とともに食品の消費量が減少していくことが見込まれる。
単身化と高齢化が進むことにより、個食化など自分だけの消費が進み、自分だけならすぐに食べられる商品のニーズが高まるだろう、少量の価格訴求型の商品のニーズが高まるだろう、いわば「家族購買型」から「自分購買型」への変化が起こっていると考え、現在のようなビジネス・モデルになっているそうだ。
五、調査結果
1、店舗観察結果
つぼた店
立地
|
上の地図に示されるように、札幌駅の近くに位置している店舗であり、人通りが多い交差点にある。店舗のあたりに他の大手コンビ二が四つある。競争が激しいと言えるだろう。
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店構え
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三つの店のなかで、二番目の広さである。店の中で、四席の小さなイートインコーナーもある。レジ数は二つ。
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品揃え
|
豊富である。特に看板商品であるホットシェフやワインや惣菜、アイスなどのリテールブランド商品が揃っている。
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サービス
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24時間営業。ATMあり。銀聯カード使用不可。
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特色
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店は一般のコンビ二の規模と変わらないが、セイコーマートのリテールブランド商品はすべて揃っている。
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その他
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1、十分の間に、買い物した人は十人である。
2、顧客層は中学生から主婦、サラリーマンまで幅広い。
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道庁前北店
立地
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店の両側ともホテルであり、北海道道庁の目の前に位置している店舗である。
人通りが三つの店の中で最も少ない。近くにローソンとサンクスがある。
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店構え
|
三つの店のなかで、空間が最も狭い。イートインコーナーなし。レジ数は二つ。照明がやや暗い。
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品揃え
|
看板商品であるホットシェフやワインなどのリテールブランド商品が揃っているが、つぼた店より少ない。
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サービス
|
24時間営業。ATMなし。銀聯カード使用できる。
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特色
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空間が狭いが、上の写真に示されるように、カップラーメンの品揃えは特に豊富で、一般の東京のコンビ二よりも多いと思う。
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その他
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1、十分の間に、買い物した人は六人だけである。
2、カップラーメンの品揃えが豊富なのはホテルの客が多いからだと考えている。また、銀聯カード使用できるのもホテルの宿泊観光客向けのサービスと思う。
3、元々顧客は道庁の公務員が多いではないかと予想した。しかし、店舗検索した結果、北海道道庁の地下にもう一つのセイコーマートがあるので、おそらくここよりあそこに行くのが便利と思う。
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大通ビッセ店

立地
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ビッセビルの地下にあり、地下歩道空間に直結のセイコーマートである。地下鉄、JRに近いので、人通りが三つの店の中で一番多い。近所にあるコンビ二の競合が激しいが、地下歩道空間にこの店と戦えるのがないと思う。
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店構え
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三つの店のなかで、一番広くて明るい店である。奥にはイートインコーナーがあり、店の前にもたくさんのテーブルと椅子がある。レジ数が6つもある。
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品揃え
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雑誌の種類が三つの店中で最も少ないが、品揃えは三つの店のなかで一番豊富で、陳列が素晴らしいお店である。特にワインやホットシェフや中食などが非常に豊富だ。
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サービス
|
銀聯カード使用できる。ATMなし。24時間ではない。
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特色
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上の写真に示されるように、イートインコーナーが非常に広い。
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その他
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1、十分の間に、買い物した人は22人もある。
2、顧客層が幅広い、通勤・通学で利用する方が多いと考えている。
3、銀聯カードが使用できるのは地下鉄、JRに近く、観光客も多いからではないかと考える。
4、ちょっと驚くのはここが24時間営業ではない。(ビッセビルの営業時間にあわせるため)
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2、三つの店舗の相対位置
3、各店舗サービスの比較
つぼた店
|
道庁前北店
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大通ビッセ店
|
|
24時間営業
|
○
|
○
|
|
お酒
|
○
|
○
|
○
|
タバコ
|
○
|
○
|
○
|
ホットシェフ
|
○
|
○
|
○
|
クロワッサン
|
○
|
○
|
○
|
ATM
|
○
|
||
銀聯カード
|
○
|
○
|
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イートインコーナー
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4席だけ
|
○(特に広い)
|
4、その他の比較
つぼた店
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道庁前北店
|
大通ビッセ店
|
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十分間に買い物した人数
|
10
|
6
|
22
|
Foursquareのチェックイン数
|
579
|
400
|
2508
|
店員数
|
2-3人
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1-2人
|
4人以上
|
レジ数
|
2
|
2
|
6
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5、結論
前述した観察結果をまとめ、結論を出したい。
まず、立地の良さで比べると、実はどの店でも悪くないと言えるのではないか。しかし、道庁前北店より、駅の辺りに位置しているつぼた店と地下歩道空間に直結の大通ビッセ店のほうが人通りが多く、顧客層も幅広い。
次に、コンビ二ストアとして、基本的サービスはどの店でもきっちり提供されているが、大通ビッセ店の規模が大きく、品揃えが特に豊富で、他の二つの店の三倍である。しかも店の中で、広いイートインコーナーもあり、集客に有効だと思う。店員数とレジ数も大通ビッセ店は最も多い。
さらに、私たちはそれぞれの店舗にいた時間は約20分だった。その中で、10分間の間に買い物した人数を数えてみた。結果としては、大通ビッセ店は最も多く、22人であった。次につぼた店で、10人であった。道庁前北店は6人だけで、一番少なかったということがわかった。一方、今回現場の顧客のインタビュー調査ができなかったので、口コミサイトを利用した。Foursquareというアプリを使い、大通ビッセ店でチェックインした人数はなんと2500人も越え、他の二店より圧倒的に多いということがわかった。
このように、以上の資料だけで判断すれば、黒字の店舗は大通ビッセ店であるが赤字の店舗は道庁前北店であると考えている。つぼた店は店舗観察結果から見れば、各条件は一般のコンビニのレベルに達しているが、近くにある大手コンビ二が4つもあるので、競争が激しいのではないかと思い、黒字か赤字かちょっと判断しにくい。
六、終わりに
1、セイコーマートについて
1、セイコーマートについて
北海道に行く前に、セイコーマートに関する認識がほぼゼロであり、丸谷社長の講演で同社のビジネスモデルや企業観を理解することができた。地元への愛着に基づき、地域活性化の使命を果たしつつ、「地域密着型の製造小売業」という独自のビジネスモデルを発展してきた丸谷社長に尊敬している。
また、商品開発、調達、生産、物流、販売を1社の下に行うセイコーマートにとって、ビジネスモデルにある各業務プロセスのフィット、そして業務プロセスを絶えず改善することの重要性も認識できた。
一方、社長の講演で、北海道のポテンシャルについてのお話があった。これから中国に進出か、もしくは北海道に更なる特化するかについて、社長のお話により、既に進出しているマーケットを徹底的に把握し、収益の最大化を図るべきだという(北海道総人口の550万人が365日来店すれば、年間で約20億人のマーケットがあることになる)。
見ず知らずの海外市場と良く知っている北海道の市場と比べ、丸谷社長は海外進出に志向が高くないと私は思っている。この課題について、もし私が社長だったら、どうするかをちょっと想像してみた。私の場合では、北海道の市場を既にカバーしてるので、海外市場に挑戦すべきだと考える。しかし、今まで行われているビジネスモデルは地域密着型であるため、海外市場では新たなビジネスモデルを構築する必要があり、今の事業や資源に影響を及ばす恐れも確実に存在する。そこで、最初は北海道の地域特性に近いところから進出し、それからだんだん拡大していくとリスクが下がる思う。いろいろ想像してみたが、まだ表面的なレベルにとどまっているので、今後まだ機会があったら、また先生と皆と討論したい。
2、今回のフィールドワークについて
2、今回のフィールドワークについて
今回フィールドワークを行う前に、ゼミ生全員で討論する時間がなかったので、計画がうまく立てなかったことで、フィールドワークの実行する効率と成果が高くなかったと思う。今後またフールドワークを行う時に、事前にきちんとスケジュールを把握し、慎重に執行したい。
また、研究に対する自分の態度と姿勢ももっと積極的にならなければいけない。その上、自分なりに資料収集や比較を行ったが、レポードを作成している際に、物事に対して、自分の分析と考え方がまだ浅いことも分かった。これからも知見を積み上げながら、思考力を深めていきたい。
七、参考文献
1、新聞
1、新聞
2014年6月12日北海道新聞 「セイコーマート全国コンビニ満足度 4年連続1位 セブン、ローソン抑える」
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/544874.html
2013年7月30日本食糧新聞「北海道特集 セイコーマート丸谷智保社長が講演」
http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20130730/NAGASHIMA20130722021807845/1
2、参考URL
小樽商科大学ビジネススクールブログ
http://d.hatena.ne.jp/obs_news/20120803/p1
セイコーマート
http://www.seicomart.co.jp/
Google map
https://maps.google.co.jp/
Foursquare
https://ja.foursquare.com/









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